平成元年生まれの腐女子が令和に出戻った件

声優 小林裕介さんのオタクが書き散らかしています。

【BLCD】好きで、好きで

 

BLCD界隈において、男性声優のBLCD初出演作品というのはとても大事なものであると認識しております。初受け・初攻めって単語だけでも尊い……。そして、恐らく出演される男性声優さんにも緊張感があるかと思います。演技とは言え、セクシャリティ異性愛者である場合、自らのセクシャリティとは反する演技を求められるわけですから。私が中高生時代(20年前……)二次元文化に触れる中で、BLCDってなかなか衝撃的な存在でした。声優さんの中でも咀嚼しきれていないところがある人はいるなという印象を受けていましたね。それが今ではBL実写化ブームが巻き起こっているわけで、時の流れを感じざるを得ません。

と前置きが長くなりましたが、2016年3月26日発売のCD『好きで、好きで』は小林裕介さんにとっての初BLCD出演作品&初受けとなります(大拍手)初々しい初受けが聴きたい人は寄っといで。ゆっけの受け街道はここから始まった…!

 

 

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ちなみにフリートーク特典CDは発売当時もなかったようで、本編CDのラストトラックに6分ほどキャストトークが入っております。

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あらすじ

付き合って10年になる恋人の志方のことが、今でも好きでたまらない穂木。
けれど志方は将来有望なエリート銀行員、自分は一介の編集者。
実は外国研修の話を志方が断っていたことを知った穂木は、自分が彼の出世を妨げているのではないかと悩み始め……?

文庫『好きで、好きで』から「好きで、好きで」「ずっと好きで」の2編を収録。

 

本編

 ■志方文明(CV佐藤拓也)×穂木啓(CV小林裕介) 

 

付き合って10年来のカップルなので、当たり前にトラック1始まって3分も経たずにキッスと濡れ場だぜ~!いえ~~い!(正直に喜びすぎ)穂木の「もう挿れて」が何回も身体を重ねている相手に対しての言い慣れてる感があるのにかわいげがあってしゅき。

穂木の声の方向性としては、小林さんの得意とする音域で、どこかあどけなさがあるかわいさを滲ませるお声です。小林さんのお声って甘さはあるんですけど、デレ甘じゃないところがポイントなのではと感じています。よく世間(?)で言われる「受け受けしい声」ではあるのですが、ほのかな甘みなのでしつこくないのが良いところかと。ちなみに、小林さんご本人の性格は全然受けっぽくないですね。「そこは一致しないのか」と気付いたときには「ほへ~~~」となりました(永遠の推し保志総一朗さんは受け受けしい声に受け受けしい性格なので(断言)、そういうもんだと思っていました。初めて見たものが親鳥と思い込む雛鳥のような、インプリンティングみたいなもんです??)

穂木君は親から生前贈与されたマンションに住んでいたりとお坊ちゃまなわけですが、こういうお育ちの良いキャラクターって小林さん本当にお上手だな~~としみじみしちゃった。最近だとキャラクターの幅も広がっているので、スラム街育ちのラッパー役(『Paradox Live』の矢戸乃上珂波汰)とかもありますが、声優キャリアの初期はアニメ『アルスラーン戦記』のアルスラーン殿下を代表とする高貴な雰囲気のあるキャラクターが多かったのも納得です。声からお上品さが滲み出ちゃってるんですよね~。

 

攻めの志方は寡黙な性格なので、佐藤拓也さんは素敵な低音ボイスでございます。言葉数も少なめだし、その言葉も表現力豊かっていうタイプではないので「お前はばかだな」とよく穂木に対して言うのですが、「ばか」に込められた愛情が伝わります。この辺り原作の小説を読んでいると穂木のモノローグで表現されているわけですが、CDでは端折られているので、それを声だけで表現しないといけないわけですが、ちゃんと感じました。

ちなみに、佐藤さんと言えばBLCDリスナーの熱い支持を受けている男性声優のひとりですが、ある動画で「佐藤拓也は攻め」に「はい・いいえ」で視聴者が投票するシーンがあり、投票結果が攻め派49.5%、受け派50.5%と綺麗に真っ二つになっていました。これは迷うな~~という難問ですよね。そこで思い出したのが、立花慎之介さんと佐藤拓也さんがリバる『花椿秘恋唄~100年先まで』という作品です。腐女子の中でも固定厳守・リバ絶対不可宗派の方にはおすすめできませんが、リバwelcome宗派の方には一粒で二度美味しいですよ。

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このCD全編通して濡れ場(3回)やキス(4回)はそれなりにありますが、さらっとしてます。というか、最近のBLCDは濡れ場がねっとりした傾向が強いと思います。ここで言うさらっと、ねっとりは濡れ場の時間の長さとフェードアウトの有無などを指しています。遥か昔のBLCDリスナーだった私からすると、このさらっと感がある意味落ち着くところもあります。

あとね、【BLCD】暫定ボーイフレンド♥ - 平成元年生まれの腐女子が令和に出戻った件でも書きましたが、小林さんキスのリップ音小さめ傾向なんですよね。今作でもそれは顕著でした。でも私の個人的な解釈では、お口が小さい受けちゃんが頑張ってちゅっちゅしてるって感じで、リップ音小さくても問題ありません(都合の良い解釈しがちオタク)

 

ストーリーはですね、10年来のカップルであるふたりにそれぞれ仕事関係の人物がちらつくことで、ふたりの関係がこじれていって…な感じです。銀行マンの志方(元々ノンケ)には同期の女性が、雑誌編集者の穂木(元々ゲイ)には取材相手の我孫子(CV高橋広樹)(バイセクシャル)が現れてお互いが嫉妬するわけですが、高橋広樹さんの当て馬率って異常に高くないですか?!私の聴いてきたBLCDは偏りがあるので断言はできないけど、多分当て馬率高い。そんでもって当て馬がメチャうまいの、これはもはや職人芸ですよ。ちなみに、最近のBLCD界隈では中島ヨシキさんが当て馬界のサラブレッドのイメージです(嫌なサラブレッドだな)

 

ふたりの間にある誤解やわだかまりが解けて、自宅に帰ってきてからの穂木君が「ベッド行こう」「もうだめ、もうしたい」「今日俺、(イくの)早いかも」「でも何回でもできそう」「お前優しいな、でも今日はちょっと乱暴にしてもいいよ」と煽り検定1級レベルの誘い受け台詞で志方の志方が大暴れしても知らんぞ!!!!となりました。勿論、志方さんはお暴れあそばせられていました、ふう。

 

キャストトーク

佐藤拓也さんと小林裕介さん、まさかの初対面の初共演でBLというパターン。

仲が良いふたりの場合、気恥ずかしさがある演者さんもいるかと思いますので、ある意味良かったのかな。ちなみに、佐藤さんと小林さんは今ではすっかり「拓也」「裕介」と下の名前で呼び合う仲良しさんです♡

佐藤「(小林さんの)はじめてをいただいてしまったわけですが」

小林「僕の色んな意味での処女作品になります」

 

 

キャストインタビュー

収録後に「小林さんがはじめて」と知り、一気に責任感が湧いてきたという佐藤さんの優しさが素敵すぎんか~~♡ゆっけの初受けが佐藤さんで本当に良かった♡と胸熱してたら、小林さんの「お尻がムズムズすると思いました」という素直すぎる感想に爆笑しました。これからゆっけ受け聴くたびに(お尻ムズムズしてるのか…)と思っちまうじゃないか(笑)

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小林さん:初めてやらせていただいて、男同士だからというのはあんまり気にしなくていいんだなと思いました。
穂木は志方が好きで、それがたまたま男だったというだけなんですよね。同性同士故の悩みはありましたけれど、
実際の恋愛の形というのは同性でも異性でも気にする程の違いはなくて。だから意外とすんなりやれたなというのが素直な感想です。
あとはお尻がムズムズすると思いました。
佐藤さん:リアル(笑)
小林さん:これはそういうものなんですかね?
佐藤さん:人によるんじゃないですかね。個人差はあると思いますよ(笑)
小林さん:そうなんですね。
佐藤さん:ただ共通するのは、愛が全てです。
小林さん:そうですね。
佐藤さん:愛がなければ。
小林さん:愛ですね。愛、授かりました(笑)
佐藤さん:よくわかんないね(笑)
小林さん:(笑)